前髪のメンタリティ
「このお芝居において、あなたの前髪、死ぬほど大嫌いよ、あなたのことは大好きだけど」
長年一緒に写真の仕事をさせてもらっているキッズミュージカルのディレクター、ライザが主役の男の子、ヘイリーにそう告げた。
おお、罪を憎んで人を憎まず。
ブレネー・ブラウンのいうところの
「私は失敗を犯した」は罪。
「失敗を犯した私はダメな人間」が恥。
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さて、話は本題に戻って
なぜライザがヘイリーの前髪を嫌うかというと
前髪が目にかかることによって、ヘイリーが「無意識にやっている」
髪をかからないようにする首を振るというアクションにつながるからだ。
そして、前髪が表すメンタリティ(感情、そしてその表現)が芝居の邪魔になるからだ。
また、その前髪がどうしてもないと不安、
大人の振りするティーンエイジャーとしては、かっこいいポイントなんだけど
というメンタリティも。
実際にカメラを覗いていると、彼はなんども髪を目にかからないように首を振るので、
いいところでシャッターチャンスが逃げるんだ。
結局ライザはヘイリーを説得し、ヘアピンで前髪の一番長い部分を隠すことに成功。
そのあとのヘイリーの顔は、彼の嫌いな子供っぽい顔になったが、
芝居のキャラクターを壊すことはなかった。
全ては繋がっている。
自分の癖は、自分のメンタリティを表している。
自分の癖、自分のパターン。
体は本当にウソつかない。
おもしろいね。
