ガブリエル・ロス
2012年のこの日、ガブリエル・ロスという黒い鳥が天へ飛んで行った。
私は一人で家にいて、私は悲しく、怒っていた。
なぜ死んじゃうの?なぜ今なの?なぜ私の受けるティーチャーズ・トレーニングがあと半年であるのに、あなたは教えてくれないの?
* * *
5リズムを作ったガブリエルに初めてあったのはニューヨーク。
その時、たった一瞬で自分のエゴをバラバラにされた。
いや、バラバラにしてもらった。
私はガブリエルにとても大きなことを教えてもらった。
私はガブリエルのほうへ歩いていって、自信満々に
「日本で5リズムを広めてあげるわ」的なことを言った。
すると彼女は微笑んで
「いらないわ。日本にはもうティーチャーがいるもの」
と言った。
「だから、私が二人目のティーチャーになって、もっと広めるの」
「あ、大丈夫。いらないから」
もう一度微笑んで彼女はそう言った。
カチンと来たが、彼女と一緒に写真をお願いした。
なぜなら、日本人にありがちな「ブログに必要な、大好きな記念撮影」は押さえておかなくてはならないからだ。
知り合いでもないのにイキナリ写真をお願いする私に周りの取り巻きはビビったようだったが、ガブリエルはちょっと考えてから「いいわよ」と撮ってくれた。
* * * * *
今ならわかる。
このF**kin' ニッチなワークは、広めようとして広まるものなんかじゃないと言うこと。
しかも、そういうエゴがあるときには、絶対に広まったりしないということを。
この5リズムというワークは、ティーチャー自身が、自分を観、魂を裸にし、エネルギーを調整し、かっこ悪さをさらけ出し、覚悟をもち、毎回自分の限界を突破していく姿を見せることをいとわない、そう言う姿勢でしか他人に共鳴などしないのだ。(私の場合、特にそれが如実だ)
そんなことを教えてくれたガブリエルロス。
数回しかあなたのワークショップに出られなかったけれど、人生の中で生であなたに出会えたことに今さらながらに感謝。